ばい煙発生施設を持つ事業者には、環境省令などで定めるところにより、当該ばい煙発生施設に係るばい煙量またはばい煙濃度を測定し、その結果を記録する義務があります。
規定条文
・大気汚染防止法 第16条
・愛知県 県民の生活環境の保全等に関する条例 第23条
・三重県生活環境の保全に関する条例 第39条 …など地方の条例によっても定められています。
SOOT AND SMOKE MEASUREMENT大気・排ガス測定
大気・ばい煙測定(排ガス測定)
ばい煙測定(排ガス測定)
大気汚染防止法や各自治体の条例に基づき、ボイラーや焼却設備などの排ガス中の硫黄酸化物、窒素酸化物、塩化水素、ばいじんやその他の各種有害物質について測定します。また、排ガス中及び焼却灰や飛灰中のダイオキシン類についても測定を行います。
排ガス中の窒素酸化物、二酸化硫黄等を連続的に測定します。変動する二酸化硫黄濃度にも対応可能です。
排ガス中のVOC測定
平成16年5月に改正大気汚染防止法が公布、平成17年6月に施行され、揮発性有機化合物(VOC)を排出する施設に対し規制がかけられました。
また、ベスト・ミックスの名のもと、事業者の自主的な取組も求められています。
弊社ではVOCの測定分析を行っております。現状把握から対策まで、お気軽にご相談ください。
オイルミスト測定
オイルミストとは工場内の機械加工工程等により発生する微粒子、及び熱により発生する油煙等の総称です。
工場内で発生するオイルミストは作業者の健康状態や製品の歩留まりを悪化させる要因となります。
工場内等の大気中のオイルミストについては明確な測定方法が決まっていませんが、指針値:3mg/m3(日本産業衛生学会(2009))は存在します。
測定を行うに当たっては、測定条件や求める定量下限値によって、工数や測定時間、コストも大きく異なりますので、一度ご相談下さい。
大気測定
環境中の硫黄酸化物、窒素酸化物、一酸化炭素、光化学オキシダント、粉じん等、大気汚染物質を大気の風向・風速・気温・湿度といった気象データの観測と共に測定・解析の後、お客様のもとにご報告します。
大気汚染防止法に基づくばい煙測定の概要
なぜ、ばい煙測定をしなければならないのでしょうか?
ばい煙発生施設とは、どんな施設ですか? また、どんな項目を測定したらよいのですか?
ばい煙発生施設とは、以下のような施設です(一例)
ボイラー
・燃料消費能力 50 l/h(重油換算)以上(大気汚染防止法)
・伝熱面積 8㎡以上かつ 燃料消費能力 50 l/h(重油換算)未満(愛知県条例・三重県条例)
ガスタービン・ディーゼル機関
・燃料消費能力 50 l/h(重油換算)以上(大気汚染防止法)
廃棄物焼却炉
・火格子面積 2 ㎡以上または 1時間あたりの焼却能力 200 kg/h以上(大気汚染防止法)
・火格子面積 2 ㎡未満かつ 1時間あたりの焼却能力 150 kg/h以上(愛知県条例)
ばい煙としての規制物質は、以下の物質です
大気汚染防止法
・燃焼に伴い発生する硫黄酸化物
・燃焼または熱源としての電気の使用に伴い発生するばいじん
・燃焼、合成、分解その他の処理に伴い発生する有害物質
・カドミウム及びその化合物
・塩素及び塩化水素
・鉛及びその化合物
・弗素、弗化水素及び弗化珪素
・窒素酸化物
ばい煙測定の測定時期
| ばい煙発生施設の区分 | 測定時期 | |
|---|---|---|
| 硫黄酸化物 | 硫黄酸化物の排出量が10m3N/h以上の施設 | 2ヶ月を超えない作業期間ごとに1回以上 |
| 上記施設で硫黄酸化物に係る特定工場等に設置されている施設 | 常時 | |
| ばいじん | 排出ガス量が4万m3N/h以上の施設 | 2ヶ月を超えない作業期間ごとに1回以上 |
| 排出ガス量が4万m3N/h未満の施設 | 年2回以上 | |
| 焼却能力が4t/h以上の廃棄物焼却炉 | 2ヶ月を超えない作業期間ごとに1回以上 | |
| 焼却能力が4t/h未満の廃棄物焼却炉 | 年2回以上 | |
| 燃料電池用改質器 | 5年に1回以上 | |
| ガス専焼のボイラー,ガスタービン及びガス機関 | ||
| 窒素酸化物(大気指定工場以外) | 排出ガス量が4万m3N/h以上の施設 | 2ヶ月を超えない作業期間ごとに1回以上 |
| 排出ガス量が4万m3N/h未満の施設 | 年2回以上 | |
| 燃料電池用改質器 | 5年に1回以上 | |
| 窒素酸化物(大気指定工場) | 排出ガス量が2万m3N/h以上の施設 | 常時 |
| 排出ガス量が2万m3N/h未満の施設 | 年2回以上 | |
| 燃料電池用改質器 | 5年に1回以上 | |
| 有害物質(窒素酸化物を除く) | 排出ガス量が4万m3N/h以上の施設 | 2ヶ月を超えない作業期間ごとに1回以上 |
| 排出ガス量が4万m3N/h未満の施設 | 年2回以上 |
